しぶたにちょくどう

Have you ever seen the Existence

されどわれらが京都イグジスティンス

昔やれたことは今でもできる 逆に昔やれなかったことが今できたりする
負けてばかりさ それでも負けるんじゃねえ(しぶたにちょくどう)

新 Existence(京都 イグジスティンス)かつて、祇園の片隅で しぶたにちょくどう Last Updated 2023-12-10

ごめん、君とは少し距離を置いたほうがよさそうだ。
勝手に距離を詰め過ぎた僕が悪いんだけどね。
さよならという言葉を僕は改めて知った。

元気でイコう

しぶたにちょくどう

しぶたにちょくどう

ShiBuTaNi Chokudo

 我ながら、アコースティックギターを持った姿、似合っているではないか。バナナホールの写真、12弦ギターにディストーションをかまし、「痛く」かき鳴らしていた。「痛く」というのは、こんなことがあったからだ。
 大阪のライブハウス、場所は忘れたが、あるイベントに呼ばれていた。メインは、当時、関西で最も有名だったドラッグクイーン。他に、東京でメジャーデビューした後、レズビアンであることをカミングアウトし、京都に戻ってきていた女性が率いるバンド。それに対抗できるのは、「ちょくどう」だろうということで、僕も招かれていた。
 歌い終わり、ロビーのソファで、あの頃、4歳くらいだったと思う、一緒に連れて行った上の子(女の子)と寛いでいたところ、客の女の子に声をかけられた。僕と子供の組み合わせが珍しかったのだろう。
「こういうイベント、よく来られるんですか」
 今でいう、LGBTのイベントと言えるだろうか。僕はどう答えていいか、一瞬迷い、こう答えた。
「さっきまで、歌ってたねん」
 すると、女の子は驚いていた。
「えっ、あの痛い人ですか」
 ステージではサングラスをかけていたため、わからなかったのだろう。当時、「痛い人」の意味を僕はよくは知らなかった。京都でも使われていなかったと思う。大阪の独特の言葉でもあった。ニュアンスからして、なんとなく想像はついたが、家へ帰り、女房にも聞いてみた。そうか、僕は「痛い人」なのか。どうりで売れなかったわけだ。
 さて、バナナホールでは、歌い終わると、ステージの袖から「パピ~ッ!」と、子供が駆け寄ってきた。背中には天使の羽が生えたリュックを背負っていた。客席が子供に注目した。
「あの可愛い女の子の父親は、誰なんだ」
 子供が僕のところへ向かってくると、客席がどよめいた。
「えっ、あいつの子供?」
 僕の歌よりも受けた瞬間だった。(しぶたにちょくどう 2022.8.25)

いつも心にファッキン・キョウト


ケチをつけることこそ俺の真骨頂 おまえの欠点丸見えさ
認められないものは認めるわけにはいかず
好き勝手に適当なことやるなよ
三番目の黒い雨が降りそこねたこの街には
もはや守るべきものなどありゃしない
所詮、僕らは生殖細胞の集まりであってさ
所詮、僕らは貪食細胞の固まりであってさ
いつも心にファッキン・キョウト
Yeah Yeah   Yeah Yeah Yeah Yeah   Yeah Yeah

破滅の最初の一歩こそは欲望であってね
あがけばあがくほどちゃんちゃらおかしいわけだ
許すわけじゃないけど やっちまったことはしょうがない
許すわけじゃないけど 起こしてしまったことはしょうがない
流行りのものには斜に構える癖があって
そのくせ流行らないことばかりやって困窮する
例えば僕の歌は純粋であろうはずがなく
かっぽじった腹の中には無数の弁が立ってらぁ
いつも心にファッキン・キョウト
Yeah Yeah   Yeah Yeah Yeah Yeah   Yeah Yeah

一億火の玉 三億地獄巡り 五億十億虐殺皆殺し
一億火の玉 三億地獄巡り 五億十億虐殺皆殺し

三番目の黒い雨が降りそこねたこの街には
もはや守るべきものなどありゃしない
所詮、僕らは生殖細胞の集まりであってさ
所詮、僕らは貪食細胞の固まりであってさ
いつも心にファッキン・キョウト
Yeah Yeah   Yeah Yeah Yeah Yeah   Yeah Yeah

黄色い俺は女の肉で生きている


狼なら満月を食い潰せ 好きなだけ噛み潰せばいいさ   
俺は怒っていたいわけじゃない 
いい加減なヤツが俺を怒らせるだけのこと
おう おう 告発してやろうか おう おう 告発してやろうか
なんならお前の欠点 俺が暴いてやろうか

卑劣な傍観者はほうっておけばいい   
俺たちにはやるべきことがあるじゃないか
もしもヤツらが俺たちの邪魔をするのなら
そのときこそは首をはねればいい

限りなく未来に近い現在の話がしたい
限りなく夢に近い現実の話さ
おのれの頭脳を食い潰して おのれの肉体を食い千切って

いい女を連れたお前を見てるとホッとするのさ   
男は女に評価されなきゃただの不能者さ     
守るものがあるから俺たちは戦う      
一人一殺それが最低のルール   
限りなく未来に近い 現在の話がしたい       
限りなく夢に近い現実の話さ          
おのれの頭脳を食い潰して おのれの肉体を食い千切って 

南へ下れ ベトナムの赤い血 
東へ向かえ アムステルダムの黒い雨
黄色い俺は夢を興し 女の肉で生きている  
ヤーヤヤヤ ヤー

南へ下れ ベトナムの赤い血 
東へ向かえ アムステルダムの黒い雨
黄色い俺は夢を興し 女の肉で生きている
ヤーヤヤヤ ヤー  

さりげなく、京都、伝説、ミュージシャン。